王様の耳はロバの耳
  • UPDATE:2014.01.18
  • カテゴリー: コラム
理髪師さんが、知ってしまった秘密を言葉にしないことが苦しくて

森の中の葦に向かって話してしまうというお話し。

話したことで、病んでいた状態がよくなったということですが

これが自分の悩みだと、葦に話しかけても

心は浄化されないような気がしますね……



自分が言えなかった感情を、誰かに話す(自己開示)時は

相手を信頼していたり、「この人ならきっとわかってくれるだろう」

と思っている時が多いと思います。

そこで何かアドヴァイスをもらいたいかどうかはともかく

ただ、聴いてもらうだけでいい。そういう時もありますよね。

私の仕事は「聴く」ことがほとんど、またプライベートでも「自己開示」を受けることが多く

さらには、家で娘たちの話しをちゃんと聴かないと

ネグレクトだの、DVだの、大騒ぎされます 笑

そしてあまり自分の「自己開示」はしないような気がします。

昔は「能面」と言われたこともあったっけ。

以前、コラムで「ことばにすることも大切」という記事を書きましたが

自分のことは、やっぱりあまりことばにしていないような気がします。

聴く側の人って、自分のことを言わない人が多いかもしれないですね。



深い話しをしてくれる相手は、自分のことをきっと信頼してくれているんだろうと

嬉しい気持ちになります。

あることが起きて、それをその人がどう捉えたかは

自分の捉え方と違っても、それがその人の捉え方で

その時どういう気持ちになったかも、その人のもので、自分と違って当たり前です。

そこで「私はこう捉えるから、あなたの捉え方は間違っている」と言ったら

もしその人が苦しんでいたら、きっと追いつめてしまうことでしょう。



好きな食べ物や洋服の趣味が違うことは、深刻に否定することは少ないのに

(私が食事で出た蟹ミソやウニがキライだというと、好きな人はもらえると喜びます (^-^;)

物事の捉え方や感情の部分も、そうやって受け入れられたら

聴いてもらった人の心は、楽になることでしょうね。
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